CLUB JUKEBOXX

Old rookie 03















OR_01.jpg
 44 にのきん(ハッスル45)
 
主に外野
 右投右打
 ‘62.1.29生
 
 
 フィールド オブ ドリームス
 2007/12/19


 ある日の夏、試合の時、セカンドを守っていた少年の前に、天に届くほどのフライが飛んできました。真っ青な空に一点の白いボールは、間違いなく少年の守備範囲です。夏の照りつける太陽を吸収したボールは、猛スピードで少年の頭上に落ちてきます。
 
「ここに落ちてくる」と確信し、クラブをボールの落下地点に合わせ、顔を上げ待ちかまえた少年は、こともあろうに目に被さるようにクラブを構え、クラブ越しにボールを見ようとしました。が、見えるわけありません。少年は目の前にあるクラブしか見えてなかったのです。結果・・・ボールが落ちる前に、頭がクラクラになり、その場で尻もちをついてしまったのです。しかも父が監督をしてるチームでした。エラーして最初に見えたのが、うなだれた父の顔。それが今でもトラウマになってます。
 
父はいつも休日には、キャッチボールをしてくれた。父の投げたボールは、小さい手にはビリビリ痺れた。でも一生懸命投げ返した。父の期待に添えない、捕れなかったフライは、今外野手をしながら捕るフライで、トラウマ解消になっている。JBに入って、外野手でフライを捕る度に、癒されている少年時代の傷跡。今まで忘れていた、あの夏の日の思い出を、少しずつ払拭できる。だから、野球を愛しく感じる。
 
「フィールド オブ ドリームス」って映画があった。シューレス・ジョーを題材にした映画で(主演:ケビン・コスナー)、「そこに建てれば彼がくる」って幻の声を聞いたり、死んだはずのジョーが出てきたり、ちょっと不思議な映画。その映画のワンシーンでケビンがキャッチボールをするシーンがある。多分父と娘がするキャッチボールだったと思うけど(違うかな?)、父としたキャッチボールの手の痛みが、思い出させてくれて、十分泣けるんだな。
チームのみんなも、多かれ少なかれ似たような経験をしてるはず。だからメンバーは声を張り上げながら、フィールドに埋もれている少年時代の夢の在処を、探しているのでしょう。打つ時、守る時、投げる時、いつだってみんなの背中には、幼い自分を背負ってる。少年に戻れる瞬間があるから、楽しい。
 
結婚して息子が生まれて、父と同じようにキャッチボールをして、息子の手を痺れさせたかった。もうすぐ8歳になる息子、ちょうとボクが父とキャッチボールをしていた頃と重なる。あの父の速くて重いボールを捕れた嬉しさ、「ナイスキャッチ」と言った父の笑顔。多分幸せだった時間。あの瞬間を沖縄にいる大好きな息子と、味わいたかった。いや、これから先会いに行く時、クラブとボールを持っていけば、可能か。でも、難しいかもしれないな。
 
映画の「フィールド オブ ドリームス」のキャッチボールのワンシーンのように、少年時代を重ねながら出来る野球の魅力。あの夏の日の少年達に言葉を掛けよう。
「ナイスゲーム!」
 
次回のオールドルーキーは07年度JB・MVPを取ったピッチャー兼7割打者、ひげ大砲8木原っちが語ってくれます。


← 前の記事
Old rookie 02
次の記事 →
Old rookie 04
← トップページに戻る